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2019-11-08

山口智子|後編・ラジオ全文「横を見れば、あぁ今日も旦那がいてくれる。」

mainichi.jp

2019年10月11日金曜日に放送された、ニッポン放送『KEN RADIO』に女優・山口智子さんが出演しました。

山口智子さんにとって、二度目のラジオ出演で、番組内ではお便りの紹介や、旅やフラメンコなどについてお話されました。

個人的に大好きな女性であるため、なるべく文言をそのまま綴りたいと思います。

前編はこちらです。

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山口智子が携わるプロジェクト『LISTEN.』について

でですね、ここからどう繋げようかな。ジプシーブラスバンド。音楽を入り口に今世界を旅しているんですけど、LISTEN.ていうのは、体感する面白さ、感じる面白さで旅をしていこうという気持ちが自分の中にあって始めたプロジェクトなんですよね。

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今で10年続いているんですけれど、テレビ番組に関わってる職業ですけど、テレビの中に必ず下にテロップって出てくるでしょ?人が話してるその前からテロップが先を行って、テロップが言ってることを解説された時の悔しさって、もう本当にイライラしませんか。

今はだいぶよくなったと思うんですけど、今から10年前はちょうどそういうものがはびこり出して、みてるんだから聞いて楽しみたいんだから、先に種明かししないでっていうことが多々あって、とにかく説明や解説で攻めるものではないものがエンターテイメント界に欲しい、もうもうこの気持ちでLISTEN.というプロジェクトをやってみようと。

まぁ、世界は色とりどりのバリエーションにあふれていた方が楽しいので、ただね、視聴率とかみんなにうけるからという理由だけでただ一色単色になってしまう世界だと悲しいなと思うので、まぁこんな番組もあっていいんじゃないかなということで、LISTEN.というプロジェクトで今、年に2本新しいエピソードを巡ってその国らしいその土地らしい文化を探っているんですけど。

それでですね、一番最初に取り上げたのがやはりジプシー音楽的なものだったんですよね。ハンガリーから撮影を開始して、ハンガリーってよくドナウ川とかで西洋的な文化の、美しき碧きドナウ的なオーケストラの西洋文化の入り口かなと思いきや、とっても東洋を感じる場所で、東と西が混じり合う場所。

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クロスポイントからLISTEN.を初めて、音楽がどういう風に旅をしたのかを辿ってみようかなと思って始めた場所でもあったんですね。

最初は、ハンガリーの東の方、中央ヨーロッパのユーラシアの騎馬民族的な音楽、カザフスタンあたりから、西へ西へと旅した音楽から始めまして、そしてハンガリーあたりにはバイオリンの超絶技巧があったり、それがどんどんバルカン半島の方に下っていくと、また先ほどの曲・ジプシーブラスバンドのトランペットのようなものに変化して行ったり。

そこからまたギリシアなどを旅しながら、今度は海を渡って、新大陸南米・中米・北米などを回りながら、まぁ地球を何周か回らせていただきながら、このLISTEN.を続けているんですけれども。

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ちょっとシンボリックな場所だなと思って。東と西が混じり合う文化の

このLISTEN.について語らせていただくならば、スタッフが私しか日本人がいないんですよね。ほとんどがハンガリーのスタッフ。最初の記念すべき1回がハンガリーだったので。ハンガリーのスタッフ、カメラマン、音声さん、最小人数制で旅してるんですね。その方がフットワーク軽く色んなところに入って行けるので。

だからそのちょうど東と西のセンスを持っているハンガリーの人たちと、チームを組んで、あとアメリカ人の監督、日本人は私なんですけど女性一人でですね。私は、プロジェクト作って映像ライブラリーをずっと作ってるんですが、出演しておりません。ごめんなさいっていう。

こんな企画を通していただいて本当にありがとうと思っているんですが、私もそのスタッフのの一員として制作するスタッフとして、リサーチ、撮影の手配、時には出演者のお弁当の手配、あとはもう演奏してくれる方をうちわであおいだり、ありとあらゆることをしながらこれを作っております。

なかなかこう、企画を立ち上げる時に、私も出演してくださいって、オンエアのときに言われてたんですね。でも私というこのただ中身のない自分が現地で取材してもですね、あぁですね、こうですね、って解説したところで、もう邪魔になるだけだと思ったので

最初は本当に5秒・10秒一瞬通り過ぎるとかいうことで、ごまかしごまかし、オープニングでちょっと通り過ぎるで、ごまかしていたんですけど、そのうちオンエアしてくださる方も「もういいです、好きにやってください。」ということになりまして、私は登場しなくてもいいことになりました。

ですので、今では私は全く登場しなくて、LISTEN.という作品そのものがまるで私自身でありますので、私自身をリッスンしてください、体感してください、感じてくださいということで、甘えさせていただいて作っています。

thetv.jp

BS朝日で年に1回9月・10月近辺ですね。秋頃に2つずつ新しいエピソードを作らせていただいておりますので、楽しみにしていてください。これは、でもちょっと映画版75分版も作りましたので、機会があれば皆さんにお届けできたらなとちょっと企てているところなので。

75分だとおいしいとこどりで、世界のあらゆるものを詰め込んで楽しめますので、これは是非楽しんでいただきたいですね。

では、次の曲行きましょうか。次の曲は、mahsa VahdatThe Sun Rises。イランの女性の歌です。

魂に響く歌声ですよね。イランの女性の歌声。まだ喋ってよろしいですか。笑

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山口智子の旅の話

旅って本当に勉強になりますよね。旅の面白さって、人生に通じている面白さだと思うんですけど。自分にとって、何が本当に必要かってことを突きつけられる、思い知らされる。

旅って身軽で軽い方がいいじゃないですか。だから、どんどん余計な荷物は置いて行くべきなんですよね。思い出と感動だけは心にたくさん増えていくんですけど。移動するときのガラガラ引くキャリーバッグは少ないに越したことはない。

その時に、自分にとって何が必要なんだろうって、毎回面白いテストを受けている気持ちになりますよね。これってやっぱり生きていく、今でいう本当にエコロジー的な生活を考える上で、自分にとって本当に必要なものを考えるいいきっかけだなぁと思って。

joseishi.net

ちょっと話外れるかもしれませんが、旅して一番海外で素敵だなと思うのは、程よい暗さ。日本は本当に明るすぎる。もちろん、防犯で大事なところは明るくしてください。

けど、全て照明で隅々まで部屋を照らし出しすぎたり、ドラマの照明でも全て照らし出す必要ないんですよね。どこか、暗闇やほのかな見えない部分があるからイマジネーションが広がって、すっとそこに感情移入して入っていけると思うのに、ちょっと全てを解説しすぎるっていう。

LISTEN.を始めたテーマにも通じるんですけど、仄暗い素敵な美しい暗闇をもつ国にとても惹かれるんですよね。だから、私が旅先を決めるポイントは、程よい暗さってとても大事で。

例えばポルトガルっていうのは、本当に夜が素敵な国で、坂道があって、その暗闇ぽっと明るみの中にファドの音楽が響いて、またこれ人生を語る歌が流れたり。

4travel.jp

今年はネパールに行ってきましたけど。ネパールもちょっと地震という災害があって、今一生懸命復興しようとしてますけど、その影響もあって、電力が安定しないので、信号がない。ていうかまぁ、ちょっとずつ増えてはいますけど。

それでもちゃんとみんなが秩序だって、お互いを思いやって、程よい距離、譲り合いの心をもって、恐ろしい人数の人々がバランスをとって行きているその日常を目の当たりにするにつけ、こういう方法もあるんだなと。

なんでもこう、言うがままに、信号のままに、はい右に行って左に行ってと言われるがままに、頭で考えないで行きていくというよりは、自分たちで考えあって、慮り合って、こうやって生きていく社会っていうのも本来人間としてありだなぁということを教えていただいた国ですね。ネパールも本当にヒマラヤがある国ですよ。山々の村々に本当に美しい声が残っていて。

nepajapa.com

素敵な国々まだまだたくさんあるんですけど、旅の面白さをまだ続けていいのでしたら、面白かった国として、グルジア、今はジョージアという名前になりますね。

グルジアにはね、アカペラ合唱、男性合唱の文化がありまして、男たちがアカペラでそれはそれは美しい歌声で歌い合うんですけど、本来のルーツはですね、乾杯文化っていうのものがあるんですね。

人々が集まって、ご馳走を囲んで、乾杯を延々と繰り返すんですね。乾杯をする前にスピーチをしなければならない。でその主催者が必ず粋なスピーチを30秒程の短いスピーチをするんですけど。

「旅人、よくいらしてくれましたね。」というスピーチだったり、「この料理を作ってくれた女性たちに乾杯。」、「今ここにあるのは先祖たちのおかげだ、乾杯。」。

まぁ、とにかくいろんなネタにかこつけて、乾杯を何10回何100回も繰り返しながら、宴を広げるんですね。この文化が素敵で、そのいかに素敵なスピーチをするか、そして歌う。そして、またスピーチをする、そして、歌う。

そのときにこの男たちがこの声と声を重ねて、ヨロレイホー、レイホーレイホー、と喉の技術を使った面白い歌唱法で歌っていくんですね。これは、コーカサス山脈、やっぱり山と山で遠くで交わし合った名残ではないかと思うんですけど。なんかこう、自然と深く関わりながら生まれてくる背景ってとても面白いですよね。

とはいえ、世界にはまだまだまだまだ行ってない国がありまして、アジア近辺にはまだまだ。そしていつかは日本をテーマにしたいという思いで、旅してますね。

よく海外に行ったときのクエスチョンで、あなたの国の歌を歌ってって言われるんですね。その時に自分にとって故郷の歌ってなんだろうって毎回迷うんですけど、その時に、うさぎ美味し故郷でもないし、自分が育った土地から生まれ出た歌や踊りを語るとしたらなんだろうっていまだに迷ってますね。

だから、そんな憧れが強いんですよね。日本でも盆踊りであったり、その土地の祭りの音楽であったり、たくさんあると思うんですよ。自分にとっての魂が騒ぐ音楽。阿波踊りであったりとか。

awanavi.jp

自分の故郷、ルーツとなる音楽みたいなものを持ってる人たちに対する憧れがとても強いんですよね。そういう歌や音楽をもってる人たちは強いんですよ。世界を旅して思うのは、ジプシー音楽でもどんな過酷な運命にあろうと、経済的に貧しかろうが、自分たちの歌や音楽を持っていれば、また明日元気に生きていこうっていう力が湧いてくるんですよね。

実際に、本当に素敵な笑顔で、歌い踊って一日を歌い終えている人たちに出会うので、なんて素敵だろう、自分にはこういう歌や踊りがあるんだろうかという思いで帰ってくるんですよね。皆さんも是非、そんな曲を踊りを探してみてくださいね。

この曲もきっと心にしみると思います。素朴で素敵な歌声。ネパールのとっても若いミュージシャンの音楽です。NightというグループのSinging Through The Woodsという森を抜けて歌っていこうっていう曲です。聞いてください。

お便り:フラメンコについて

読者からのお便りで、この次はフラメンコの先生役などどうか、という質問がありました。

 

山口智子さんの答え:

実は、フラメンコはもうドラマでやってるんですよね。遥か彼方昔に。もう何年前なんでしょう。三谷幸喜さん監督の古畑任三郎。何年前なんでしょうか。20年くらいたってますかね。

nihon-eiga.com

私の役はフラメンコを踊りながら、花を生けるアーティストの役だったんですよね。笑 フラメンコ生け花をやるアーティストの役だったんですよね。で、この頃はまだフラメンコを習いたてだったので、もう本当に申し訳ない、フラメンコと言えるものをここでは踊っておりません。

ただもう足をがちゃがちゃやってるだけですので、フラメンコに対して本当に失礼なことをしてしまったなと、反省しております。だから、もう一回この役をやらせていただけるなら、もう一度この役をやり直したい役ではあります。

私のフラメンコ歴はですね、20数年前に始めたのではありますが、10年くらい一生懸命夢中になりまして、しばらくそこから遠ざかっていたんですよね。10何年全く練習しなくなってた時期がありまして。あんなに大好きなフラメンコが一時期大嫌いになったんですよね。どうしてでしょ。笑 

それが不思議なご縁で、3・4年前にまた旅をして、フラメンコといえばスペインですけど、そこでまさかの大嫌いなフラメンコ。見たくもないと思っていたのに、たまたま旅をして、タビラオというフラメンコを踊る場所があるんですけど、そこで普通の人たちが、普通の若い女の子たちが、庶民がね、普通に踊ってるフラメンコをみて、なんて素敵なんだろう。

私が踊りたかったのは、こういう踊りだということを改めてぐさっと心を往復ビンタされたような気になりまして。でまた練習することを誓って、今もう夢中になって時間があればフラメンコを踊りまくっております。今年やらせていただいた朝ドラでは元踊り子の役だったんですけど、その中ではちょっとフラメンコ風な動きは活かさせていただいております。

アマニコという扇子を使ったり。でもフラメンコという物自体が先ほども言いましたように、生きる力となる音楽なんですよね。いろんな苦難を乗り越えてきた人たちが、歌い踊って、そして強く生きてきた。そこで生まれてきたのがフラメンコというものでもあるので。生きる力って、本当食べ物だけで得るものではないんですよね。

このフラメンコを習ってて一番の醍醐味というか面白さは、一瞬一瞬をもっともっともっと味わいなさいよということを先生に教えていただくんですよね。どれだけ私たちがちょっと気を抜いて生きているかっていうのを授業のたんびに教えていただくんですよね。

音楽を聴いて、まずそれを体で感じて取り入れて、それを味わって、その喜びや輝きを、命の輝きとして、現してごらん。何にも余計なこと、できるできないとか、振り付けとかそんなこと考えなくてもいいんだよ。音をまず飲み込んで感じて、そしてそのキラキラを現してごらん。っていう喜びなんですよね。

本当に食べ物で言えば、ファーストフードばかり食べて、とりあえずお腹がいっぱいになって生きればいいと思って生きる人生なのか、一つ一つきちんと味わって、好きな人と食べる時間をちゃんと感じて味わっていく

その人生の2種類の違いを、フラメンコだけではないと思いますけど、踊り・歌を知っているか知っていないか、自分にとって踊れるか歌えるか、人生の中に踊りがあるか、歌があるか、ないかの違いで、大きな味わい方の差ががでてしまうんだということを、教えてくれるのがフラメンコなんですよね。

人間にとってシンプルな命としての味わい方楽しみ方を教えてくれるのがフラメンコ。でも、この教えは、人間を表す俳優という仕事にとても役立っていると今にして思っております。痛感しております。フラメンコは、どんなアクターズスクールにいくよりも私にとっては表現する上の素晴らしい学びの場ですね。

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お便り:山口智子が日々の生活の中で大切にしていることは?

続いては、山口智子さんが日々の生活の中で大切にしていることは何ですか、という質問。

 

山口智子さんの答え:

そうですね、日々の生活をちゃんと生きるってできそうでできないことだと思うんですよ。何気ない日常にあることをちゃんと積み重ねて、そして継続していかなければいけないってことですよね

人生の大きな壁というか試練。継続してこそですよね、長い時間継続を経てこそ、面白い答えに到達することができるんだろうなと。だから、諦めてはいけない、放り投げてはいけない。

続けなくてはいけない。おいしいものをいただく。朝起きて、朝日を浴びる。横を見れば、あぁ今日も旦那がいてくれる。なんてありがたいことだろうと思います。

いくら喧嘩しようが、あぁだこうだ言い合ったとしても、一日の終わりにそこにいてくれるだけで本当にありがとうと思って眠りにつけることがもう最大の幸せだなぁと思います。

そういう何気ない幸せは感じれば感じるほど増えていくことだと思うので、そんな何気ない幸せを皆さんも積み重ねて大きな幸せへと、雪だるま式に大きく膨らませていってほしいと思います。

曲を聞いていただきます。ポルトガルのファドという歌の分野があります。日本で言えば演歌というものかなぁ。サウジサウダージといって郷愁を歌う、それがファドです。

それのギター、かっこいいです。Marion Pacheco。タイトルは、Canto Da Sereia Encantada

そろそろ終わりの時間になりました。

では、お別れの曲です。大好きな曲です。 これはとてもシンプルな歌声を。アカペラのみ。聴いてください。大好きな歌です。

Lena Willemark Andeという曲なんですけど。スウェーデンのそれはそれは心にしみるシンプルな美しい夜にしみる歌声です。では聴いてください。

今日は聴いていただてありがとうございました。See you again.

(曲が見つからなかったため、他の曲です。)

 

 

名言がたくさん詰まった、1時間でした。

心にときめいたものにとことん向かっていく山口智子さんの生きる姿勢がとても素敵です。

人生のヒントがたくさんもらえました。

参考になることがあれば、幸いです。

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